埼玉県秩父市の山奥、標高1,100mの三峯山に鎮座する「三峯神社」。ご祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冊尊(いざなみのみこと)。夫婦円満や家内安全、縁結び、五穀豊穣など多くのご利益があると伝えられています。
私が初めて参拝したのは2015年5月。以来、2019年9月、2023年5月、2024年6月、そして2025年6月と、これまで5度のご縁をいただきました。訪れる季節や状況によって境内の雰囲気は大きく変わり、そのたびに新たな発見があります。

特徴的なのは、狛犬ではなく狼が神の使いとして境内を守っていること。さらに「えんむすびの木」や、運が良ければ目にできる雲海など、訪れる人を魅了するスポットが随所にあります。


三峯神社では、白い霧は「山の霊気」や「神様の歓迎」として伝えられています。神社の御眷属(ごけんぞく)であるオオカミが、霧の日には特別に参拝者を迎えているとも言われています。私自身もこれまで2度、霧の中で参拝させていただき、特別に歓迎されたようでとても嬉しい経験となりました。
また、御守「氣の御守」や参拝の証である御朱印も大切な記録。三峯神社の御朱印は参拝ごとの想いを刻むもので、5度の参拝を振り返ると、その時々の心境や願いを思い出し、人生の節目に寄り添っていただいたことを実感します。
三峯神社は、ただの観光ではなく、何度でも足を運びたくなる神聖な場所。次の参拝では、また新しい景色とご縁に出会えることを楽しみにしています。
これまでの参拝記録
- 2015年5月(初参拝):写真を撮るのも精一杯で、境内の雰囲気と「氣」に圧倒されました。その瞬間、この神社とはこれからも深いご縁があると直感し、唯一無二の場所となりました。
- 2019年9月:自分自身や家族のことを考える転機の年。人生をどう進めるかを見つめ直し、参拝を自分なりの決意表明としました。この時は初めて遠宮(えんぐう)まで足を運び、拝殿以外にも張り詰めた空気を感じられる場所があることに感激しました。
- 2023年5月:感染症が「5類感染症」に移行してから初めての参拝。境内は霧に包まれ、オオカミに迎えられているように感じた特別な日でした。この年から御朱印は墨書から紙での授与に変わり、変化の節目を実感しました。
- 2024年6月:30年来の友人と共に参拝。この年は退職を経て、これからの人生を改めて考える節目の年でもありました。縁や日々の暮らしに感謝を捧げ、穏やかな時間を過ごした参拝となりました。
- 2025年6月:5度目の参拝では、これまでの歩みを振り返りつつ、自分のこれからを鼓舞し、感謝の思いを伝えてきました。「また来年も伺います」と心に誓った参拝でした。

アクセスと道のり
初めての参拝はレンタカーで訪れましたが、当時の山道はガードレールがない区間もあり、まるで昭和初期のまま残されたかのような難所が続いていました。現在は整備が進んでいますが、大雨などで通行止めや片側通行になることもありますので、参拝の際は道路情報を確認することをおすすめします。道幅が狭く対向車とすれ違うのもやっとな場所や、一台しか通れないトンネルもあります。無理をせず、バスやタクシーを利用するのも賢い選択です。私自身、シニアになったらバスやタクシーで訪れようと思っています。その道中にも新しい発見がありそうだからです。実際に帰り道でバスと一緒に下山したことがありますが、バスの運転技術には本当に感服しました。
参拝とともに刻まれた出来事
2019年の参拝では初めて「氣の御守」を授かり、また必ず来ますと誓いました。その年はラグビーワールドカップ日本大会が開催され、日本全体が活気にあふれていた時期。半年後に新型コロナウイルスが世界を一変させるとは思いもしませんでした。
参拝の道すがらでは、オスのニホンザルが駐車場を悠々と歩いていたり、参道でシカの親子と目が合ったりと、山の神域らしい出会いもありました。特に遠宮を歩いた際には、姿は見えないものの何かの気配を強く感じ、不思議な空気に包まれたのを覚えています。何気なく撮った写真に、そこにいたのではと思うほどでした。
体力と参拝スタイルの変化
10年前と比べると、やはり体力の違いを感じます。神社仏閣巡りは体力があるうちは一日にいくつも訪れることができますが、氣の強い場所では年齢とともに疲労感が増すのも実感します。これからは無理をせず、自分の体力に合った参拝を心がけたいと思います。それでも、三峯神社は何度でも訪れたい、私にとってかけがえのない場所です。
※新たに参拝した際には、この記録にまた新しい一ページを加えていきたいと思います。
コメント